■「おもてなし」を強化する! |
1.「おもてなし」 さまざまなニーズを持って訪れる観光客が安心して、地域の良いところをたくさん見て、体験して、「ああ~良かった!」という旅をしてもらう「おもてなし」をするために、迎える側は、受け入れ態勢の充実をはからなくてはいけません。 受け入れ態勢は、観光客と最初に顔をあわせる観光案内所の窓口など観光客に適切な旅のアドバイスをする「ソフトの面」。安心安全に観光施設をはじめ、交通、道路、歩道、標識、トイレなどを利用出来るようにする施設などの「ハード面」。客の楽しみでもある郷土料理”グルメ”やお土産品をはじめ、伝統的な祭りやイベントの充実。さらに、観光地の住民も、観光客を「おもてなし」をする心構えを持つことが求められます。観光関係者(私は”観光人”と呼んでいる)も、絶えず新しい「おもてなし」に関する知識を吸収し、訪れる人たちが、楽しく快適な旅行ができるよう、工夫が求められています。これらの受け入れ態勢すべてがまとまった時、充実した「おもてなし」になります。そこで、「おもてなし」のあり方を5つの項目で考えてみたいと思います。 2.「おもてなし」一覧 ①「おもてなし」ソフト面A (地域の顔・観光案内所) ②「おもてなし」ソフト面B (宿泊・飲食・土産品・祭りイベント) ③「おもてなし」ハード面 (観光施設・道路・トイレなど) ④「おもてなし」住民の協力 (観光地住民の意識向上) ⑤「おもてなし」”観光人”のレベルアップ |
■おもてなし 強化「”観光人”のレベルアップ」 |
1.”観光人(観光関係者・ホテルなどの関係者でさらに上を目指す人)”のレベルアップ (説明) 「おもてなし」についていろいろ述べてきましたが、地域の財産(魅力)を最大限に生かすには「おもてなし」が重要であることをもう一度確認してほしいと思います。「おもてなし」の最前線で頑張っているのが観光協会などに所属し地元の観光PRや観光客に応対に当たっている人、あるいはホテルなど観光関係業に携わり、観光客の応対をしながら、さらに上を目指して観光についての知識を深めて業界の向上を計ろうと日夜真剣に取り組んでいるたち人を、「観光人」と私は呼んでいます。 「観光人」は自分の地域のことばかりでなく、海外の歴史・文化や合理的な「おもてなし」の状況も把握するなど、観光について豊富な知識を持っていなければなりません。なぜならば、観光客など多くの人々と時には、グローバルな動きな動きについて対話もできなければならないからです。観光人は、絶えずこうした課題に挑み続け、レベルアップをしなければならなりません。なぜなら「おもてなし」を充実させて、多くの観光客を地元に、そして自分の勤務するホテルなどに迎え入れなければならない使命があるからで、若い人からベテランまで、多くの人が携わっています。 若い人についていえば、一般的に経験不足といわれています。確かに人々との応対についてみても、相手が何を求めているかが把握できないときも多く見受けられます。しかし、頭の回転が速く、合理的な考えを持っていて、想像を超えるさまざまなアイデアが次々に飛び出してくるケースも多く見られます。 一方、長いキャリアを持つ人はどちらかと言うと、自ら抱える観光地などについての知識は詳しく、生き字引のような存在で、しかも接遇も巧みです。しかし、過去のさまざまな経験から、不可能だとしてアイデアを狭めてしまう時があるなど弾力性に乏しくなってしまうこともあります。 若い人と経験者が経験や世代を越えて意見をぶっつけあい、刺激し合い、失敗を恐れずに挑戦を繰り返すなどして、レベルをアップをはかり、それぞれの観光地で、新たな展開を生みだして行くことが求められているといえます。 (提案) ①自分の地域の魅力とほかの地域のそれを比較しない! ②地域の魅力をあらゆる角度から考察する ③「おもてなし」はどういうことかを理解する ④外国人の誘致には、その国の習慣・食・好きな色などを詳しいリサーチが必要 ⑤客のニーズを読み取り、即こたえることが「できる」 ⑥外国へ研修旅行に出かけ、さまざまな体験をする ⑦”観光”に関する情報を目と耳でキャッチする ⑧異業種の人々との交流を積極的に行う ⑨地域を”何で売り込むべきか”を見定める「力」を養う! 2.”観光人”づくりの指導態勢の確立 (説明) 次世代を担う観光人は、「おもてなし」をよく理解し、それを実行できる人でなければなりません。「おもてなし」は単に、相手と接遇ができることだけではなく、客のニーズ(気持ち)をくみ取って、迅速に機転を利かせて旅の手助けになることをしっかりと実行することです。それによって客は旅に来てよかったという印象を持ってもらうことができれば「おもてなし」が良かったということになります。 一方で、私は、「おもてなし」について、ハード面やソフト面の充実も重要な要素であることを述べています。観光人は、自分の地域で、特にハード面やソフトの面でこのように変えていったら(例えば観光客に標識を見やすいものにするハード面の「おもてなし」)もっと地域性が高まると考えた場合は、関係機関と早急に話し合い、それを実現していくことも大事です。日ごろこうした方が観光客にとって良いと思ったことは、積極的に提案していくことが「おもてなし」の充実につながっていきます。このように「おもてなし」の提案ができる人材の養成も必要です。 また観光人は、自分の担当する地域の観光資源(魅力)をどのように発掘し、生かしてゆくかということを考えられる基本的なノウハウを会得することが大事です。さらに、地域の魅力情報をどのようにして効果的に発信してゆくべきかの方法も知らなければなりません。さらに外国の観光のあり方についても知っていなければなりません。行政も、観光業界も、指導機関である大学・観光学専門学校も、さまざまな観光のノウハウの習得を目指して実のあるカリキュラムを組むなど、”レベルの高い観光人”を育てることを期待したい。 (提案) ①「おもてなし」のできる人材の養成! ②地域の観光資源(魅力)をどのように発掘・活用し、観光客などに楽しんでもらうか つまり考える力を養う! ③地域の魅力情報の発信はどのように行うか そのノウハウ! ④観光地での実習を行い、自然の成り立ちなど幅広い知識を身につける! ⑤地域を如何にことばでPRするか PR文を書くばかりでなく・観光客に響くキャッチフレ提案する訓練 |