■遠軽町
北海道の北東部、オホーツク海側から内陸部に入った町・遠軽町。町の面積の90%を森林が占め、林業のまちとして栄えてきました。町では、林業の発展の歴史を形として大事に残す一方で新たな町の魅力として日本最大級の花の公園を作り上げました。
■魅力
▼魅力その1・・・「日本最大級・コスモス公園」
日本最大級のコスモス園は、広さ10haの丘陵地帯に広がる「太陽の丘えんがる公園」です。
遠軽町自慢の「コスモス公園」
この公園では、春から初夏にかけて、コスモス園を取り囲むように植えられている、まず「桜」が咲き出し、次いで「つつじ」、「芝ざくら」の順にバトンタッチして、公園を花の世界へと飾り繋いでいきます。そして・・・
コスモス園を囲む芝ざくら&チューリップ
公園内を最後に飾る花”とり”の役を受け持つのがコスモス園です。
色づきを増すコスモス園
毎年8月中旬、公園の真ん中に陣取る主役のコスモスがピンクや白など色とりどりのやさし気な花を咲かせます。
そして、9月の下旬にかけてその数は1000万本、日本最大級です。丘陵地帯の上から眺めますとビッグなコスモス園のパノラマを体感できます。これを見ようと多くの観光客が全国からやってきます。
コスモスが丘陵地帯を埋め尽くす
「黄花コスモス」も見事に全開です!
コスモス公園は、平成15年に開園しましたがそれ以来、年間のべ2000人の町民(高校生も含む)のボランティアによって、苗が植えられ、修復されて、素晴らしい景観を見せてくれているのです。
▼魅力その2・・・遠軽の林業の歴史を残す「森林公園」と園内を走る「森林鉄道SL」
●「丸瀬布森林公園」
森林資源の豊富な丸瀬布地区では、昭和の初めころから昭和38年ころにかけて、国有林の伐採による丸太の搬出が行われました。町では、こうした林業の中心となった丸瀬布地区の歴史を何らかの形で残そうと整備しました。それが「丸瀬布森林公園いこい森」です。
「丸瀬布森林公園いこいの森」
園内は森林に囲まれ、川のせせらぎもあり、オートキャンプ場として人気を集めています。
●「森林鉄道蒸気機関車」の運行
林業のまちの歴史としてもう一つ残されたのが、丸太の搬出で活躍した森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」。昭和3年に東京の製作所で製造、昭和33年まで丸瀬布地区で活躍しました。「雨宮21号」は、2018年で建造90年を迎え、記念の雪中特別運行が12月8日・9日に行われます。
北海道遺産に指定の「雨宮21号」
昭和51年に北見営林署から町に譲渡、現在、森林公園内に2㎞の八の字型の軌道が敷設され、煙と蒸気をだし、客車2両を連結、毎年4月下旬から10月下旬まで、土・日・祝日に運行されています。(夏休み期間中は毎日運行)
公園の中を煙をはいて走る「雨宮21号」
子どもたちやSL愛好者に人気を集めています。かつて活躍した森林鉄道蒸気機関車が、使用されながら残されているのは、国内で「雨宮21号」だけだということです。
●「木楽館」
遠軽町では、製材や木工品製造など、今も林業が町の産業の上位を占めていますが国産木材の需要を高めようと、遠軽の木材の価値を広める役目をしているのが国産材需要開発センター・「木楽館(こくらくかん)」です。
林業のまち遠軽を誇る「木楽館」
木楽館の建物は、木材を特殊加工した製品で作られています。木のにおいがいっぱいの館内には、遠軽で開発された様々な木製の装飾品、日用品、季節の商品などが展示・販売されています。
木製のクリスマスツリー
レリーフ置時計
「木楽館」では、町民などの木製品づくりを応援するため、月に2回講師1人を配置して「工作教室」という名で、館を開放する事業も行っています。
▼魅力その3・・・「北海道一の藤園
遠軽町はコスモスだけではありません。
丸瀬布地区の高台には、北海道一の規模を誇る「まるせっぷ藤園」があります。毎年6月上旬から下旬にかけて、藤棚などに200株の花が咲きだし、多くの観光客が訪れます。
見事に咲いた藤の花
「藤棚」
この「藤」のルーツは、昭和20年に、地元の弘政寺の住職が苗木を譲り受け、それを毎年増やしてきたものです。今では、寺から高台の平和山公園までのおよそ1㎞にわたって設けられた藤棚に
見事!藤の花が咲くようになりました。
■画像の提供・取材協力
▽えんがる町観光協会(遠軽町)・・・0158-42-8360
*観光協会のHPは「こちら」