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 ヨーロッパ旅行体験記


 3回目「フランス・パリ」

  「回目の旅」はショパンが最も多くの作品を残したフランスです。パリを中心に、作曲活動を続けました。私たちの旅は、2014年10月20日~27日で行われました。まず、「ショパンとフランス」について、見てみたいと思います。

  「ショパンとフランス」

   ショパンは、1831年、21歳の時にフランスに渡りました。

   そして、1849年、39歳で生涯を終えるまで19年間パリに住み、多くの名曲を作ったほか、演奏会も行いました。


       ノアンにあるショパン像

  特に、恋人で、文筆家のジョルジュ・サンドの父方の実家、パリの南270kmのノアン村にある「ノアンの館」で、サンドとともに7回(1839年~46年)の夏を過ごし、実に全体の3分の2に当たる作品を残しました。このように「ノアンの館」は、ショパンにとって、パリを離れて作曲に没頭でき、さらに磨きのかかった多くの作品を生むきっかけとなったと言えます。


      バックの建物が「ノアンの館」
  
 今回の旅で訪ねたノアン地区は、大きな木々に囲まれた静かなたたずまいで、「ショパン・サンドゆかりの地」として観光スポットになっていました。「ノアンの館」を中心に、「聖アンヌ教会」などの見学施設のほか、大きな庭園、古い建物を生かした土産物店、ホテル(兼レストラン)、駐車場などもあり、時折見学者の姿も見られました。


     静かなたたずまいのノアン地区

  パリの中心地のヴァンドーム広場12番地には、「ショーメ」(CHAUMET)と呼ばれる有名な宝飾店があります。この宝飾店の建物は、かつては高級アパートになっていました。ショパンは、このアパートに移って明るい中庭に面した部屋で人生最後の数か月を過ごし、最後の曲「マズルカ」を作曲しました。


         宝飾店「ショーメ 」

  パリには、フランスとしては大変めずらしいコリント様式で円柱が52本ある、ギリシャの神殿を思わせる教会・「マドレーヌ寺院」があります。亡くなったショパンの葬儀は、その寺院で行われました。

フランス・パリの印象

 フランスでは、短い期間でしたがパリを中心にさまざまなところを見学し、見聞を広めるとともに、様々な挑戦をし、多くの教訓を得ることができました。

  パリに足を踏み入れてみますと、ルイ王朝の栄華の象徴とされるヴェルサイユ宮殿をはじめ、ファッション・宝石・チョコレート(菓子類)などなど見るもの聞くもの食べるものすべてが女性にとって、最高の地という印象を第一に感じました。


          ヴェルサイユ宮殿

■パリのまち歩きは交通網の熟知が早道!

▼まち歩きの一番”メトロ”

パリの観光は、メトロが一番利用しやすい交通です。路線は縦横に走っており、一見複雑のように感じますが、乗換など比較的便利にできていることがわかりました。従って、切符の買い方・乗り方・標識の見方、それに目的方向を間違えた時の連絡通路などを熟知すると、その便利さ、不便さがわかります。


 拠点駅の通路に設置の標識(丸Mはメトロ)

 ▽「メトロ乗車の注意!」

①メトロは停車時間がきたらすぐにドアが閉まり発車するので・・・ドアに挟まれると大変。ホームが込み合っている時は、比較的すいている方にあらかじめ移動する。何人かで乗る時は、乗られない人が出てくる恐れもあり、その際は予め、次の駅で待ち合わせることにするなどの取りきめておくとよいです!

②もちろん乗車するとき、車内ではすりなどが狙っているので、バックなどはしっかり持っていないといけません。

▼パリの近郊は「RER」(高速郊外鉄道)

高速郊外鉄道は、主要メトロ駅とパリ近郊を結ぶ鉄道です。例えば、

  ヴェルサイユ宮殿の見学などに行く場合などに利用できる。また、メトロとの組み合わせなど利用の仕方によっては、早く、しかも比較的宮殿のフロントに近いところに到着することができます。

▼遠距離の主要都市へは・・・超特急「TGV」を利用

①「TGV=テージェーヴェー」

フランス国鉄・エスエヌセ―エフ(SNCF)は、時速320kmの超特急列車(TGV=テージェーヴェー)で、南部や北部の主要都市、スイスやスペインなど隣国を結ぶ列車を運行している。TGVは、パリ市内に「7つの拠点駅」があり、自分の行きたい場所(目的地)によって駅を選択し、チケットを買って乗車しなければなりません。


       フランスの超特急「TGV」

②「改札口がないので乗車の際の注意!」

TGVに乗る際の注目は駅に改札口がないことです。そのため、改札は乗車するホームの手前にある「刻印機(黄色)」に切符を差し込んで「刻印」してから乗車します。

この刻印を怠ると、車内検札の時に罰金を徴収されることもあるので注意。(インターネット予約の場合は、刻印不要!)

■パリ見物

パリの乗り物を熟知したところで、市内の観光に挑みました。パリの見学施設は、どこも見ごたえがあり、ある程度の時間をかけなければならないということを感じました。


  集まった見学先パンフレット・超特急チケット

▼主な見学先

▽「パリ眺望施設」

・「エッフェル塔」

120年の歴史を持つパリのシンボル。エレベータで塔に上がるチャンスはありませんでしたが、その代わりに、カメラアングルの良い場所に案内してもらい、良い写真が撮影できました。


           エッフェル塔

・「凱旋門とシャンゼリゼ通り」

  エッフェル塔からセーヌ川を渡ったところに凱旋門があり、そこからシャンゼリゼ通り(幅100m、長さ2kmの並木道)がスタート、通りを闊歩しながら、進みますと、ルーヴル美術館につながります。時間帯によって多くの観光客などが思い思いにショッピングをしたり、パリの食を楽しんだりしていました。シャンゼリゼは高さ50mの凱旋門の屋上に上がりますと、その様子がよくわかります。ここから、シャンゼリゼを眺めた人は、「この景色は鳥になれたようで、好きです」と話していました。


   シャンゼリゼ通り(凱旋門から)

       夜の凱旋門

・「モンマルトル」

 
パリを見下ろす丘の一帯が観光名所モンマルトルです。その中心は何と言っても「サクレ・クール寺院」。民間の寄付で1871年に建てられたロマネスク・ビザンチン様式の大小3つの白色のドームを持つ大聖堂。一番大きいドームには展望台が設けられていて、パリ市内をほぼ360度展望できます。


 サクレ・クール寺院展望台からの景観

 ここへは、ケーブルカーが運行されているほか、徒歩で登ることができます。この地区には、オランダの画家ゴッホの家や博物館、映画のロケが行われて知られるようになったカフェなどもあり、人気が急上昇。

▽「美術館」


  美術館巡り オルセー(左)・ルーヴル(右)

・「ルーヴル美術館」

敷地面積や収集している作品の数ばかりでなく、施設の規模が大きく、1日で見て歩くには、見るものを絞らなければなりほど。それに見学者でごった返していました。写真撮影はフリーでした。


     ルーヴル美術館内部

  レオナルド・ダビンチの「モナリザ」のほか「ミロのヴィーナス」などを見て歩きましたが、さらに館内が複雑で「モナリザ」を探すのにも、一苦労しました。しかし名画・彫刻などをしっかりと目に焼きつけることができました。


            「モナリザ」

・「オルセー美術館」

セーヌ川をはさむようにルーヴル美術館の対岸にあるのがオルセー美術館。


 オルセー美術館の大時計から対岸の様子

 ミレーの「落穂拾い」など数々の名画を見学することができました。ここはほとんどが写真撮影禁止となっていましたが、撮影できたものもありました。


     女性の肖像(アンリ・ルソー)

 (2つの美術館は、いずれも混雑していましたが入場券は、あまり多くの時間を並ばなくても購入できました。またカードでの購入も可能でしたが、こちらを利用する人は、ほとんどなく、いつでも購入できる状態になっていました。)

▽「寺院」

・「ノートルダム大聖堂」

フランス初期のゴシック建築の最高傑作といわれるノートルダム大聖堂。セーヌ河の中州に出来た島・シテ島にある教会です。聖母マリアを称えるために200年の歳月をかけて1345年に建てられた。


 セーヌ川から見たノートルダム大聖堂

  寺院正面の上部は、数々の緻密な彫刻が設置されており、また内部はバラ窓と呼ばれる3か所のステンドグラスがあり、大きく・美しく見ごたえがあった。


      大聖堂正面の精巧な像の数々

   「バラ窓」と呼ばれるステンドグラス輝き

▽「文化施設」

・「ヴェルサイユ宮殿」

   ルイ王朝の栄華を象徴する壮麗な王宮。宮殿のフロントにはシンボルのルイ14世の銅像がありました。


  ベルサイユ宮殿のフロントの様子

 宮殿の中に入りますと、広く、天井も高く、天井画や装飾を施した豪華なシャンデリアも見事だった。
贅沢をしつくた感じに見えました。多くの見学者の中でもさすがに女性の姿が目立ち、広い宮殿の通路も、写真を撮ったり、移動したりする人々で絶えず混雑していました。


  ルイ王朝の栄華を象徴する宮殿内部

・「オペラ座」

  オペラ座を訪れたとき、建物の正面にある石段は、パリ市民が座り込んでお友だちなどとくつろいで話をしているのを見て、びっくりしました。オペラ座は、パリ市民からたいへん親しまれていることが理解できました。

 オペラ座のフロントの石段に座るパリ市民

  今回、オペラを鑑賞するチャンスはありませんでしたが伝統ある建物・内部の豪華さに圧倒させられました。今後、パリ訪問の時は、旅行の日程に余裕を持ち、予約をして是非、本場のオペラとバレエをこの舞台で観賞したいと思っています。


         オペラ座の内部

      オペラ座の天井の様子

▽「エンターテインメント」

・「ムーランルージュ」(MOULIN ROUGE)

 120年の歴史を持つ世界一有名なキャバレー。エッフェル塔と同じ時期に開業されたそうです。大変人気があるようで、私たちが、チケットをとれたのは、夜11時からのスタートでした。


      ムーランルージュのフロント

総勢60人の華やかなダンスショーを見る機会に恵まれ、均整のとれたダンサーと整然としたアクションに見とれました。
特にショーの舞台の動きには、スピード感があり、次のショーへの展開が見事に行われていたほか、舞台衣装や音楽、照明などに工夫が感じられました。


▽「人気のCafé

パリの下町、モンマルトル地区にあるどこにでもあるようなカフェ。ムーランルージュの近くにあり、映画「アメリ」のロケが行われたカフェ、名前は「カフェ・デ・ドウ・ムーラン」。店内にはアメリのポスターが飾られ、日本人をはじめフランス映画の女性フアンが世界中からやってきて、雰囲気にしたっている。ここの店の人気商品は、アメリが食べていた「クレームプリュレとカフェオレ」だそう。


  映画のロケ地として有名になったカフェ

■まち歩きには注意!

フランスでは、特に町歩きについては、注意が必要です。今回の旅行では、ホテルへの道に迷って、夜遅くさまよいあるくこともありましたが何もなかったのは、幸いでした。関係者に、何回も注意されたのは、オルセー美術館へ通じる道です。ここは、狭いうえ、日中でも人通りが途絶えることがあり、犯罪が起きやすいところだということです。特に一人歩きは禁物。そして、路上や地下鉄の乗り場に通じる階段などでは、お金を無心する老女などが座り込み、通行の邪魔をしていて、複数人に囲まれたりして、犯罪に巻き込まれやすい状況にあります。

  美術館では、日中見学できなかった観光客などのために、夜間に割引で開館をする日もあり、夜の歩きは複数人で足早に移動することが大事となります。被害にあってからでは遅く、バッグなどをしっかりと抱え、紐などで荷物と体を結びつけ、相手に分かるようにアピールしておくことが犯罪防止につながります。

■自由時間に超特急でワインの産地訪問

▽ワインの産地「ブルゴーニュ」へ

  訪ねたのは、「ワインの王様」といわれるフランス中部の「ブルゴーニュ」。「ボルドー」(ワインの女王)と並んでフランスの2大産地のひとつです。

 旅仲間のうちの2人を含め3人で出かけました。


         ローザンヌ行のTGV

 「ブルゴーニュ」方面に行く、超特急列車の発着駅は「「パリ・リヨン駅(パリの市内にある駅)」。乗車券(ファーストクラス)を買い求め、ホーム手前の黄色の刻印機でチケットに刻印した後、スイスの「ローザンヌ」行きの列車に乗車、途中ディジョン駅で下車、ローカル線に乗り換え、目的の「ブルゴーニュ」の中心「ボーヌ駅」に到着。
(朝8時にTGVに乗車、乗り継ぎ時間も含めてボーヌまで2時間半の道のり)


        ボーヌの駅前通り

 ボーヌの駅前の通りを約500m歩くと、ほぼ円形の城壁に囲まれた(直径1kmほど)ボーヌの旧市街に到着。さすがに古い建物が町並みを形成している。

   城壁に囲まれた中に立つ民家

 訪問した日は日曜日でしたので、旧市街の広場では、食のフェアが開かれ、所狭しと屋台が軒を連ね、多く人出で賑わっていました。

▽「ワインの施設見学」
  
  このボーヌを中心とする「ブルゴーニュ」では、大きく分けて6つの産地があり、それぞれ、土壌やブドウの品種から違ったワインができるということです。

  「ワイン博物館」

ここでは、ワインの長い歴史を感じることができます。

  まず、「ワイン博物館」では、ブドウの栽培につわれた農機やワインの製造の機具の変遷を見学することができます。また、ワインのボトルが現在の形に落ち着くまでの経緯を示すボトルの数々は非常に興味深く見ることができ、ワインの歴史を感じます。また、15種のワインを試飲できるほか、気に入ったワインも購入もできる「ワイン市場」と呼ばれる施設もありました。 


          ワイン博物館

   ワインの製造に使われた古い機械

②「ワイナリー見学ツアー」

  ボーヌの近郊には、徒歩、または自転車をレンタルして、ブドウ畑などを見て回ることができます。このほかワイナリーを見学する「ワイナリーツアー」もあり、見て回るにはこれが一番とか。この見学ツアーには、参加できませんでしたが、昼食はレストランで本場のワインで祝杯をあげました。


     レストランで本場のワインで乾杯

(パリ・リヨン駅を朝8時に出発し、ボーヌに4時間滞在、同じように列車を乗り継いでパリにもどったのは、夜6時ちょっと前でした)


  超特急の発着駅「パリ・リヨン駅

■宿泊したホテル

▽「食事」

 フランスでは、同じホテルで5泊したがこれまでの旅で訪問したヨーロッパの国々と同様、朝食では主食のパンが種類も豊富でさすがにうまかった!このほかジュース類は豊富、ハムやチーズ、ヨーグルトなども出ていたが野菜類はほとんどなかった。


          宿泊したホテル

▽「無料Wi-Fi

 ほとんどのホテルがWiFiを導入しているが、わたしが宿泊したホテルは無料Wi-Fiが使用できた。ただ部屋に置いているホテル案内に書かれたWi-Fiの「IDとパスワード」などが違っていた。カウンターの担当者に、あらかじめ確かめた方が良い。

■再び訪問のチャンス狙いたいが・・・?

 パリから2014年の10月に帰国して、年が明けた20151月にパリ郊外で、また、フランス南東部では6月に、いずれも過激派によるテロとみられる動きが表面化しました。今回旅で我々に実害がなかったため幸いでしたが、「こうしたことが起きる心配がないと、何も考えずに旅をしていたことを考える」と、注意の足りなさにを痛感、テロの現場に直面したら何もできなかったと思うとぞっとします。しかし、旅行というものは、時には、何が起きるかわからない・・・が、出発前に訪問する国の状況をある程度把握しておく準備が必要になると感じました。
 このたびのパリ訪問では、時間が限られていたため、パリの良いところを見ずに帰ってきてしまったという、悔いも残ります。このため、パリへもう一度という気持ちが強くなってきています。

▽「パリ市内」

・オペラ座でオペラ鑑賞

▽「北部」

・モン・サン・ミッシェル修道院

・ジヴェルニー・・・印象派画家クロード・モネが晩年に暮らしたノルマンディ地方の小さな村。代表作「睡蓮」。
モネの庭と睡蓮。

「中部」

・フランスワインの2大産地、ボルドー地方。

・中部の都市リヨン

▽「南部」

・地中海の避暑地ニースなど。


    *旅行記は以上・・・「旅のまとめ、感想」は次の項目で・・・